
タクシードライバーは、利用客の命を預かる仕事なので、健康管理が欠かせません。しかし、タクシードライバーの勤務体制の不規則さや飲酒・喫煙率の高さから、健康を損なうドライバーも少なくありません。そこで今回は、食事・睡眠・運動の3つの側面からおすすめの健康管理法を紹介します。今回の記事を参考に、安全運転を心がけましょう。
食事による健康管理
食事は健康管理の基本です。気を付けるべきポイントは、下記の通りです。
バランスのいい食事をとる
まず大前提として、バランスの良い食事を心がけることが重要です。油ものや肉類ばかりの偏った食事や、暴飲暴食は避けるべきでしょう。
勤務中に野菜がとりにくい場合は、コンビニで野菜サラダや野菜ジュースを購入するのをおすすめします。ただし、野菜ジュースは商品によっては糖分が過度に高いものもあるので注意が必要です。
食事を抜くのはNG
また、疲れているからといって食事を抜くことはしてはいけません。食事を抜くと疲れが取れず、さらに健康状態を損ねる悪循環に陥ります。
また、食事を抜くと次の食事のタイミングでの過度なカロリー摂取や、食事時間のズレにもつながります。タクシー運転手は決まった時間の休憩がとりにくい場合もありますが、なるべく食事のペースは一定に保つよう心がけましょう。
ビタミンを摂取する
タクシードライバーのように長時間の疲労がたまりやすいため、ビタミンを多く含む食事での疲れの解消が必要です。ビタミンを多く含む食材の例として、人参・小松菜・鮭があります。
自炊が苦手な人や調理の時間がとりにくい人は、ビタミン栄養入りのドリンクやゼリー飲料を補助として摂取するのをおすすめします。しかし、楽だからといってドリンクやゼリーに頼りきりになると、かえって健康を損なうため、あくまでサブ食品として摂取しましょう。
喫煙・飲酒をしすぎない
また、喫煙習慣や過度なアルコール摂取も、健康を著しく損ないます。お酒やたばこ以外にも、仕事のストレスを解消する方法を作っておくべきです。また、食事をお酒やたばこで代替する行為は論外です。必要な栄養を摂取できない上、腎臓や肝臓に大きなダメージを与えるため、絶対にしてはいけません。
睡眠による健康管理
睡眠も健康管理において極めて重要な要素です。気を付けるべきポイントは、下記の通りです。
十分な睡眠時間を確保する
十分な睡眠を取ることは、身体と心の健康を維持するために不可欠です。睡眠不足は、人の集中力や注意力を低下させ、場合によっては居眠り運転などの危険な状況を引き起こす可能性があります。
とくに、長時間の運転を行うタクシードライバーのような職業では、睡眠不足は深刻な問題となります。したがって、休憩時間に仮眠を取ることや、明け番でしっかりと睡眠時間を確保するのが重要です。このような対策を講じると、睡眠不足を解消し、安全な運転状態を維持できます。
質の良い睡眠をとる
さらに、疲労解消においては、質の良い睡眠を取るのも非常に重要です。就寝前にはリラックスするために湯船に浸かるなどの方法を取り入れると、疲れを効果的に解消できます。
また、睡眠時間も重要であり、なるべく8時間以上の睡眠時間を確保するよう心がけましょう。充足した睡眠を確保すると、心身の健康を維持し、日々の活動により良い状態で取り組めます。
運動による健康管理
最後に、ドライバーが健康を守るために必要な運動の習慣を紹介します。
適度な運動を取り入れる
タクシードライバーの仕事は、長時間座りっぱなしの状況が多く、そのために運動不足に陥りがちです。運動不足は、身体的な健康だけでなく、腰痛や肩こりの慢性的な問題を引き起こす可能性もあります。
適度な運動を取り入れるのは、タクシードライバーの健康管理において極めて重要です。勤務日のまとまった時間での運動は時間的に難しいと思うので、明け番の日にウォーキングやサイクリング、ストレッチといった運動を30分でもいいのでしてみましょう。
スキマ時間を活用する
ウォーキングやストレッチといった軽い運動をスキマ時間を活用して行うのは、運動不足を解消するのに効果的な方法です。たとえば、休憩時間や待ち時間を利用して、近くをウォーキングしたり、身体をほぐすストレッチを行ったりできます。
これらの短時間の運動は、身体をリフレッシュさせるだけでなく、血流を促進して筋肉の硬直を防ぎ、腰痛や肩こりを緩和するのに役立ちます。また、タクシー会社によっては、営業所にフィットネスジムを併設している場合もあります。
こうした施設を活用すると、より本格的な運動を行えます。定期的にジムに通うと、全身の筋力を増強し、姿勢を改善することも可能です。
まとめ
タクシードライバーの健康管理は、食事・睡眠・運動の3つの側面から総合的に考える必要があります。バランスの取れた食事、十分な睡眠、そして運動不足の解消が重要です。タクシードライバーは職業柄食事や睡眠をおろそかにしがちな傾向にあるため、少しずつ生活習慣を改善するのが大切といえます。ビタミンの摂取や減煙・減酒、質の良い睡眠習慣を取り入れましょう。また、長時間座りがちな職業柄、運動不足になりがちな点には注意が必要です。スキマ時間を活用しての軽い運動や、ジムの利用など、自分に合った方法で運動習慣を身につけましょう。健康な体こそが、安全運転に欠かせない資本です。